冬休みに迎えるあたって

  冬休みを迎えるにあたって今日は2つお話しします。

 1つ目は「チーム伊奈中」です。

 木下晴弘さんという関西地方に20カ所以上の教室を持っていた進学塾の先生のお話です。木下さんによると、難関中学への合格率と集団内の人間関係には、ある関係があったそうです。

 合格率が低い

 合格率が平均的

 合格率が圧倒的に高い

 この違いは何でしょうか。

 合格率が低い集団にはいじめがあったそうです。

 

 合格率が「平均的」と「圧倒的に高い」は、全体として仲は良いそうです。

 では、仲が良いのに何が違うのかというと平均的な方は個人主義で、友達は友達、自分は自分で干渉しない。「圧倒的」な方はチームで、一緒に合格しよう、分からないところは教え合おうという雰囲気があったそうです。

 今、各教室には、学級の目標が掲げられています。部活動でも今年の目標を決めたと思います。それに対して、個人で取り組むだけでなく、チームとしてぜひ取り組んでください。

 

 2つ目は、「自分を好きになる」です。

 今年の始業式で、「皆さん一人一人が、この地球ができてから同じ人は一人もいない、大変貴重でかけがえのない存在だ」とお話ししました。

 

 

その皆さんには、お父さんとお母さんがいて、そのお父さんお母さんにもお父さんとお母さんがいて、命はつながっています。一人一人が生命の歴史そのものなのです。自分が好きになれる自分であれば、必ずほかの人も好きになってくれます。ぜひ、自分を好きになってください。

 

 中学生として、いろいろな悩みを抱える時期ですが、悩みを解消しようともがいた先に、成長や成果が待っています。これからも、なかまと共に高めあい、みんなで頑張っていきましょう。

令和5年12月22日

つくばみらい市立伊奈中学校長  小松﨑 茂

いのちを輝かせ、なかまと共に100%頑張れる生徒

 今年度の伊奈中のスローガンを生徒の皆さんにお伝えしてから7か月が過ぎ、今年も残すところあと少しとなりました。

 文化面・学習面とも生徒の皆さんの素晴らしい活躍が見られた1年となりました。

 特に、男子卓球部と3年井橋篤紀さん所属のソフトテニスチームが団体で関東大会出場、吹奏楽部は県吹奏楽コンクールで金賞を受賞しました。

 個人では、3年生が卓球で、2年生がバドミントンとテコンドーで全国大会に、1年生が水泳で関東大会に出場しました。税の作文では3年生が、関東信越国税局管内納税貯蓄組合連合会長賞を受賞しました。今という瞬間を精一杯頑張った結果の輝きだと思います。

 体育祭は4年ぶりに縦割りでの開催となり、5つの団に分かれて競技も応援も大いに盛り上がりました。文化祭も、合唱祭では美しいハーモニーが体育館に響き渡り、学習発表もモザイクアートや書道パフォーマンス、理科の実験教室と文化の香りが感じられるものとなりました。どちらも、生徒会を中心に実行委員を組織し、生徒主体の行事となりました。なかまと共に100%頑張ったからこそ得られる充実感を、生徒の皆さんは感じることができたと思います。

 中学生として、いろいろな悩みを抱える時期ですが、悩みを解消しようともがいた先に、成長や成果が待っています。これからも、なかまと共に高めあい、みんなで頑張っていきましょう。

 結びにこの一年、保護者の皆様のご理解ご協力があったからこそ、生徒の活躍が見られたと思います。保護者の皆様には、心より感謝申し上げます。

 

令和5年12月13日

つくばみらい市立伊奈中学校長 小松﨑 茂

100%頑張ることで、人としての資質を磨く ~1学期を振り返って~

 今日で、1学期が終わりになり、来週火曜日からは2学期が始まります。

 そして、5時間目には担任の先生から通知表が渡されます。今年度の初めに立てた目標はどの程度達成できたでしょうか。通知表を見て、自分の目標がどの程度達成できたか振り返ってみましょう。そして、自分が努力したところ頑張ったところは素直に喜び、自分を認めてあげましょう。

 

 さて、1学期を振り返ると、様々なことがありました。

 1年生は、初めての中学校生活で、授業では各教科で先生が替わったり、部活動があったり、他の小学校から伊奈中に入学し、友達の輪も小学校以上に広がったことと思います。さらに友達の輪が広がるように、自分がされたら嬉しいことを周囲の人にしてあげましょう。

 

 2年生は、学年が上がり、部活動では後輩ができたり、市の新人戦では、先輩方の思いを胸に100%頑張る姿が随所に見られたりしました。

 そして、来週から始まる県南新人戦でも、しっかりした態度で勝利をつかんできてほしいと思います。

 また、職業人の話を聴く会や東京での企業訪問校外学習を体験し、働くことの意義ややりがいへの理解を少しずつ深められたのではないでしょうか。

 3年生は、修学旅行や、総合体育大会など思い出に残る行事がありました。総合体育大会では、男子卓球部の団体やソフトテニスの生徒が関東大会に出場し、卓球の個人でも、全国大会に出場しました。吹奏楽部は、今年度も茨城県で金賞を受賞するなど、様々な場面で素晴らしい演奏を披露してくれました。

 先日の体育祭では、体育祭実行委員が中心となり、4年ぶりの縦割りの体育祭を盛り上げ、競技でも応援でも、係活動でも一所懸命な姿をたくさん見せてくれました。伊奈中学校の顔として、素晴らしい活躍を見せてくれている3年生は本当に素晴らしいと思います。

 

 2学期には合唱コンクールもありますので、中学校最後の思い出に心を一つに素晴らしいハーモニーを聞けることを楽しみにしています。また、2学期は3年生にとって、中学生としての最後の学期であり、自分の進路を決める大切な学期となります。自分の進路を切り拓くために、最大限の努力を尽くしてください。

 最後に、2学期に向けて、1つの言葉を贈りたいと思います。それは「100%頑張る」です。何度も聞いたよと思うかもしれません。しかし、100%頑張るのは難しいことです。人はどこかで、楽をしたい、怠けたい、恥ずかしいという気持ちに負けて手を抜いてしまいがちです。でも、勉強でも部活動でも、どんなことでも100%頑張っていると、まず自分が成長します。自分の技術が高まっていきます。皆さんも勉強や部活動をしていると、自分の学力や技術がどんどん高まっていくのが分かると思います。また、自分の人としての資質が磨かれていきます。さらに、周りの人がその頑張りを評価してくれるようになります。

 来週からの2学期、皆さんの100%頑張る姿を期待しています。

令和5年10月6日

つくばみらい市立伊奈中学校長  小松﨑 茂

 

(写真提供 PTA広報委員会)

掲額式

 校長室には、伊奈中学校の校長を務めた歴代の先生の写真が掲げられています。

 6月27日(火)16時30分。3月まで本校の校長を務めた長塚和徳先生をお招きして、「掲額式」を行いました。

 

 

人生の主人公は自分 「前向き」にチャレンジを ~卒業式式辞~

式 辞

 厳しい寒さを乗り越え、桜の開花を、今か今かと待ちわびる今日の良き日。つくばみらい市立伊奈中学校「第53回卒業証書授与式」を挙行するにあたり、卒業生の保護者皆様のご臨席を賜り、心より感謝申し上げます。

 

 保護者の皆さま、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。義務教育の修了は、子育ての大きな節目であり、喜びもひとしおのことと存じます。また、この三年間、本校PTA活動をはじめ、諸行事などへの、多大なるご理解やご協力に対しましても、深く感謝申し上げます。

 卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。今、卒業証書を受け取り、三年間の様々な出来事が脳裏を駆け巡っていることと思います。楽しかったことはもちろん、我慢したことや苦しかったことなど、そのすべてが、かけがえのない思い出の日々だと思います。

 皆さんのそんな三年間の中学校生活を、ともに過ごす縁をいただいたことは、私にとって、かけかえなない時間となりました。

 思い起こせば三年前、日本全国の小中学校でも、新型コロナウイルス感染拡大が懸念され、入学式後も臨時休校が続き、先の見えない不安な状況でした。そういった中、伊奈中学校では、県内に先駆け、オンライン朝の会を実施し、皆さんと先生方がつながりをもとうという「絆プロジェクト」に取り組みました。

 また、スキー宿泊学習が1年延期になったり、例年行われていた団対抗の体育祭や稲穂祭が中止になったり、本当につらい我慢の1年だったと思います。

 しかし、みなさんが2年生になり、スキー宿泊学習や、3年生の時の修学旅行を、皆さんとともに体験できたことはとてもいい思い出になりました。

 

 

 また、卒業生のほんの一部ではありましたが、半年間理科の授業を行うことができ、とても貴重で、忘れられない時間を過ごすことが出来ました。

  そして、今年3年ぶりに開催された総体や各種コンクール等で素晴らしい成績を残すことができました。特に部活動では、吹奏楽部をはじめ、4種目の競技で県南大会、県大会を勝ち抜き、関東大会に出場することが出来、皆さんが100%頑張った成果が表れた素晴らしいものでした。

 そして、他校の校長先生方から、「伊奈中の生徒はすごいね。」と多くの称賛をいただきました。本当に、私にとって自慢の3年生であり、特別な思い入れのある学年でした。

 

 さて、この卒業という節目に当たり、みなさんに期待を込めて申し上げたいことがあります。みなさんは本田という会社を知っていますか。今は大変大きな会社ですが、会社をおこしたときは、小さな会社でした。

 その小さな会社だったころ、社長の本田宗一郎さんという人は、社員にこう問いかけます。「ブレーキは何のためにあるんだ」と。

 社員は皆「止まるためです。」と答えました。

 本田さんは社員に「ブレーキは、速く走るためにあるんだ。ブレーキがあるからこそ、速く走る車をつくれることができるんだ。」でした。

 このような発想の転換で、性能のいい、スピードの出る車の開発にチャレンジしたそうです。そして、世界最高峰の自動車レース「F1」にチャレンジしました。そして世間では、湯たんぽをガソリンタンクに、自転車にエンジンを付けたバイクメーカーには「F1は無理、そんなに甘くない」といわれていました。しかし、試行錯誤の末に、1年間16戦のレースで15回の優勝を果たした時もありました。

 

  これからの人生の中には、うまくいくことも、うまくいかないこともあるでしょう。でも、「皆さん、胸を張って生きてください。己の弱さや不甲斐なさに、どれだけ打ちのめされようと、心を燃やしてください。歯を喰いしばって前を向いてください。あなたが足を止め、うずくまっても、時の流れは止まりません。」

 人にはオンリー1の‘よさ’があります。「前向き」なチャレンジこそが、成長の糧となると、私は信じています。

 喜びや幸せは誰かが運んできてくれるものではありません。「人のせいにしない」生き方、人生の主人公は自分なのだという気持ちで歩んでください。

 最後に、皆さんが旅立つこれからの社会は、AIなど目覚ましい科学技術の進歩、変化が激しく予測困難な時代、グローバル化、多様な価値観が存在する世の中です。

 ですから、そんな社会を生き抜く皆さんに送りたい言葉があります。今から200年ほど前、イギリスの生物学者で「種の形成理論」を構築した人物、「チャールズ・ダーウィン」という人の言葉です。

 それは、「最も強いものが、生き残るわけではない。あるいは最も知的なものが、生き残るわけでもない。最も変化に対応できるものが生き残るのだ。」というものです。

 

 

 本日は、ご多用の中、ご臨席を賜りました、保護者の皆様に、重ねてお礼を申し上げますとともに、これまで、本校にお寄せいただきました、格別のご理解と、ご協力に対しまして、教職員を代表して、お礼申し上げます。本当にありがとうございました。

 卒業生の皆さん。お別れの時です。新たなステージ向かう167名の限りない前途に、幸多きことを願い、式辞といたします。

令和五年三月十三日

つくばみらい市立伊奈中学校 校長 長塚 和徳

挑戦し続ける気持ちを持ち続けて ~今年1年を振り返って~

 いよいよ、明日から冬休みに入ります。皆さんにとって、今年はどんな1年だったでしょうか?

 さて、1年を振り返ってみると、今年も、残念ならがコロナに始まりコロナに暮れた1年となってしまいました。しかし、コロナ3年目を迎えた今年は、様々な行事も感染防止対策をしながら、コロナ前の行事が少しずつできたものもあったかと思います。

 具体的には、今年の1月には、現2、3年生合同のスキー宿泊学習を実施したり、5月には3年ぶりに京都・奈良方面への修学旅行を実施したりすることが出来ました。

 

 また、部活動では、総体や新人戦でたくさんの部活が素晴らしい結果を残しました。本当に素晴らしい活躍でした。

 文化面でも、絵画やポスター、作文、自由研究や科学の甲子園でも学校賞を受賞しました。まさに、文武両道の1年だったと思います。本当に素晴らしい自慢の生徒です。

 

 さて、話は変わりますが、今年の流行語大賞を皆さんは覚えていますか?

 そうです。「村神様」です。「村神様」は、プロ野球の東京ヤクルトスワローズの勝利や優勝を導く、神がかった村上選手の活躍を象徴する愛称からきたものです。一般には、今年の村上選手は神がかったと言われていますが、決してそうではないと思います。結果を出すには、様々な努力や工夫、新たな挑戦、科学的根拠に基づいたしっかりとした理論や練習があってのことだと思います。そのことが、今年の成功につながったのだと思います。

 

 今「成功」という言葉を使いました。「成功すること」って何だと思いますか?お金持ちになることですか?いい高校や大学に入ることですか?

 ところで、「成功」の反対語は何でしょう?「失敗」でしょうか?間違いではないと思いますが、少し考え方を変えてみましょう。

「成功すること」の反対語は「挑戦しないこと」「行動しないこと」だと考えて欲しいのです。いい大学やお金持ちを目指すことが目標ならば、そこを目指して成功して欲しいと思います。いや、私はパティシエになりたいから大学じゃなく、専門学校をめざす。そういう人はパティシエになることが成功だと思います。美術や芸術の世界で生きて行きたいという目標があるなら、それが達成できれば紛れもなく成功だと思います。ただ、何を目標と決めたとしても「挑戦」と「行動」が伴わなければ、どこにも到達できないと思います。一歩一歩でいいので挑戦と行動をし続けてください。その先に必ず成功があります。成功は人と比べるものではないと思います。自分なりの目標を達成すること。

 今は何もやりたいこともないし、夢もない。そんな人もいるでしょう。しかし、自分には何もない、価値がないと勘違いしないでください。これから先に出会うこと、出来ることはたくさんあります。とりあえず高校に行ってみる。それでも構わないと思います。進学するという「挑戦」をすることで、あなたは、成功への過程を歩き続けることになります。大切なのは歩みを止めないということ。考え続けることです。

 

 最後にある著名人の言葉を送ります。それは、「トムソーヤの冒険」を書いたアメリカの作家マークトウェインの言葉です。

「20年後に失望するのは、やったことよりもやらなかったことだ。」

 あなた達が挑戦し続ける気持ちを捨てないことを祈りつつ、100点満点ではなくても構いません。100%努力することを続けてほしいと思います。これで、今日の挨拶を終わります。

 では、皆さん良いお年をお迎えください。

 

令和4年12月23日

つくばみらい市立伊奈中学校長  長塚 和徳

かけがえのない思い出や財産になる ~合唱コンクールを振り返って~

 合唱は、言葉を曲に乗せて、表現することで、人に感動を与えられる力をもっています。

 今日皆さんの曲を聴いて、一音入魂、人を感動させるのに十分な合唱コンクールだったと思います。

 1年生は、元気で明るく、心温まる歌声で、2年後・・・3年生になったときがとても楽しみです。

 2年生は、どのクラスも一体感があり、曲想の変化をとらえ歌詞に込められた情景を表現することができていたと思います。

 3年生は、心身ともにたくましく、人の心を動かすことのできる重厚感のあるハーモニーでした。指揮者を見る眼差し、中学校最後の合唱にかける意気込みを感じました。

 それぞれ、どの学年も素晴らしい合唱だったと思います。

 

 結果はそれぞれですが、確実にいえることは、100点満点の合唱ではなかったかもしれませんが、100%頑張っていました。そして、協力する姿勢や、努力をする姿は皆さんにとってかけがえのない思い出や財産になると思います。

 午後に行われた、ジェイコブさんとの共演も、歌やダンス、連弾と普段見ることのできない皆さんの才能の一端を見させていただき、本当にありがとうございました。

 そして、皆さんの中には、各分野において、たくさんの素晴らしい能力を秘めた生徒がたくさんいることを校長先生は知っています。その、素晴らしい能力をそれぞれの分野で生かし、努力することを続けてほしいと思います。

 皆さんならそれができると信じています。なぜなら、皆さんは、校長先生にとって自慢の生徒だからです。

 今日は、本当にありがとうございました。

令和4年11月3日

つくばみらい市立伊奈中学校長  長塚 和徳

(写真はすべて、PTA広報委員会から提供していただきました。)

これから始まる大きな変化 自分がどうしたいのかを考える ~1学期終業・2学期始業式に寄せて~

 皆さんこんにちは。

 今日で、1学期が終わりになり、来週火曜日からは2学期が始まります。

 そして、5時間目には担任の先生から通知表が渡されたと思います。結果はいかがでしたか。

 

 さて、1学期を振り返ると、様々なことがありました。

 1年生は、初めての中学校生活で、授業では各教科で先生が替わったり、部活動があったり、他の小学校から伊奈中に入学し、友達の輪も小学校以上に広がったことと思います。

 

 

 2年生は、学年が上がり、部活動では後輩ができたり、市の新人戦では、先輩方の思いを胸に100%頑張る姿が随所に見られたりしました。そして、来週から始まる県南新人戦でも、結果はどうあれ、しっかりした態度で最後までプレーを続けてほしいと思います。また、学級レクやスポーツフェスティバルでクラスの絆を少しずつ深めてきたのではないでしょうか。(写真 : 保護者提供)

 3年生は、3年ぶりに行われた修学旅行や、総合体育大会など思い出に残る行事ができ、本当によかったと感じています。2学期の初日には、スポーツフェスティバルの続きもありますので、楽しい思い出にしてほしいと思います。そして、2学期には合唱コンクールもありますので、中学校最後の思い出に心を一つに素晴らしいハーモニーを聞けることを楽しみにしています。

  さて、今、伊奈中学校を含め学校は大きく変わろうとしています。例えば、1人1台タブレットを活用した授業やオンライン学習、生徒総会資料や夏休みのしおりの電子化、今後、日課表の見直しなど大きく変わってきています。そして、来年度からは、全国的に部活動の地域移行が始まります。その他にも、令和6年度からの伊奈中学校の新たな制服の導入が検討されています。

 このような大きな変化では、自分は何をしたいのか、どうしていくのか。時間の使い方をどうすればいいのかなど。自分で選択したり、自己決定したりしていくことが皆さんにも求められます。例えば、部活動の地域移行では中学校の部活動に所属するのか。クラブチームに所属するのか、とか。学校の日課の見直しにより、時間をどう使っていくのかなど。

 これからは、与えられたことをこなすのではなく、自分がどうしたいのかをこれまで以上に考えていく必要が出てくると思います。

 でも、みなさんならきっとうまく対応できると先生は信じています。そして、不安なことやわからないことがあったら、迷わず、先生方やおうちの人、友達に相談してください。このように、コミュニケーションをとることも、これからの社会ではとても大切なことです。

 来週からは、2学期になりますが、1学期にやり残したこと、よかったことを生かして、後半戦に臨んでほしいと思います。

 2学期も100%で頑張りましょう。

令和4年10月7日

つくばみらい市立伊奈中学校長 長塚 和徳

水害が起こった時には「マイ・タイムライン」を思い出して ~避難訓練を終えて~

「これは、つくばみらい市が作成している、水害による浸水被害を想定したハザードマップです。」

 9月6日(火)14時45分過ぎ、1日(木)の避難訓練を振り返り、長塚校長がオンラインで生徒に語りかけます。

 小貝川と本校の東側を流れる中通川の氾濫を想定したハザードマップよれば、本校は最大3mの浸水が予想されている場所にあります。

「今後水害が起こった時には、1日(木)の避難訓練後に作成した『マイ・タイムライン』を思い出し、命を守る行動ができるようにし心がけてほしい。」

と長塚校長。

 

 さらに、東日本大震災で津波の被害にあった宮城県山元町の中浜小学校の校長先生の話を紹介。

 地震直後、津波が10分後に到達するという情報の中で、子どもたちを20分離れた安全な高台に避難させるべきか悩んだ中浜小学区の校長先生。垂直避難を決断し、全員を避難させ、無事救助されたそうです。

 しかし、実際津波が到着したのは予想よりも遅れた50分後。津波は、子どもたちと先生が垂直避難した屋上の直下に到達しました。

 3年4組の教室では、生徒が食い入るようにモニターを見つめていました。

 

 生徒への話を終えた長塚校長は、

「この夏、震災遺構として保存されている中浜小学校を訪れ、ガイドとして案内されていた当時の中浜小学校の校長から話を聞いた。津波到達まで50分あったら、安全な高台に避難できたのではないか。津波があと1m高かったら、垂直避難した屋上に水が達し、流されてしまっていた。今でもあの時の判断が正しかったかどうか考えてしまう、という言葉が耳から離れない。」

と話していました。

自慢の生徒です ~オンライン校長先生のお話~

「皆さんは、校長先生にとって自慢の生徒。」

 9月6日(火)14時35分、校長室。オンラインによる臨時の講話がありました。夏休みの部活動の活躍について、長塚校長がノートパソコンを通して、生徒に語りかけます。

 長塚校長は、吹奏楽部の東関東吹奏楽コンクール出場、男子卓球部の団体と個人、女子バドミントン部のダブルス、水泳の個人の関東大会出場をたたえ、あと一歩で関東大会に出場できた部があったことも紹介し、

「伊奈中の生徒はすごいね、みんなよく頑張っているね。どうやったらそんなにたくさんの部が関東大会に出場できるの、たくさんのおほめの言葉をいただきました。校長先生も本当にうれしく思うと同時に、皆さんは、校長先生にとって自慢の生徒だと改めて感じました。」

とまとめました。

風薫る五月 ~地域や保護者のみなさまとともに~

 給食の配達車、郵便配達員、教材の業者、施設の点検業者など、本校には連日、多くの方々が出入りしています。来校された方に生徒が「こんにちは」とあいさつする声を聞くと、清々しい気持ちになります。

 先日のPTA総会では、本年度の活動と予算が承認され、活動がスタートしました。「伊奈中で過ごせてよかった、と生徒が誇りに思える学校生活ができるように、応援したい」というPTA役員の方々の熱い思いを感じます。

 先日、陽光台地区で交通当番をしていた小学校の保護者の方から、

「小学生が歩道を通り過ぎるのを待って、自転車で登校する中学生がいた。その姿を見て、あたたかい気持ちになった」

というお電話をいただき、うれしく感じました。

 しかしながら、本校生徒の自転車の通学についてしばしばお叱りのお電話をいただくのもまた事実です。本校職員も朝の交通指導や、下校指導等を行っておりますが、十分に目の届かないのが現実であり、限界があります。

 そんな中、PTA校外指導委員の方々が、学区内で注意を要する箇所に立って交通当番をしてくださる計画が進んでおり、ありがたい思いでいっぱいです。

 本校の教育活動は教職員だけで行えるものではなく、実に多くの地域や保護者の方々に支えられて成り立っています。地域や保護者の皆様の力をお借りすることで、生徒への教育の質は飛躍的に向上します。生徒が100%努力することができる学校を目指して、今後も、地域や保護者のみなさまのご理解とご支援を、どうぞよろしくお願いいたします。

令和4年5月10日

つくばみらい市立伊奈中学校長

長塚 和徳

100点満点でなくてもよい 100%努力できる人に

 皆さんは本年度の目標を立てましたか。

 1年間を充実したものにするためにも、目標をしっかり立てることが大切です。もし、まだ目標を立てていない人がいるなら、今日、家に帰ってじっくり考えて、自分のできる目標を立ててほしいと思います。どんな目標でも、1年間それを続けるということが、大切です。継続してその目標の実現のために、努力することに価値があります。それをやり遂げた後は、とても気持ちが良く、人としても大きく成長すると思います。

 新学期を迎えるにあたり、私からも皆さんに、3つほどお願いがあります。

 まず、1つ目は、「勉強をがんばってほしい」と言うことです。

 様々な教科の基礎・基本を確実に身に付け、それを活用する能力を伸ばしてほしいと思います。そのためには、授業はもちろんですが、計画的に家庭学習も進めてください。中学校卒業後は、それぞれの進路に進みます。自分の夢を実現するためには、必ず学力が必要になります。少しずつあせらず頑張ってください。やろうと思ったときがチャンスです。先生方も応援しますので、自ら進んで学習する生徒になってください。

 2つ目は、「思いやりのある言動をしてほしい」と言うことです。

 善悪の判断をしっかりもち、相手の立場に立ってやってはいけないことは、絶対にしないという強い意志で行動してほしいと思います。何事も自分中心ではなく、他の人の考えや行動も十分尊重してほしいと思います。そして、いじめの無い、毎日が楽しいと思える伊奈中学校にして欲しいと思います。もし、他人に迷惑をかけたときには、反省して、素直に謝ることも大切だと思います。また、友だちの言動で、嫌だと感じたら、「そういうこと言われると、「僕、嫌なんだよね」とか、「ちょっと、それやめてくれないかな」などと伝えてください。自分の意思は、言葉にして伝えないと、相手には伝わりません。また、トラブルを大きくしないことや、早めに解決するためにも、自分の嫌だと感じたことをしっかり伝えることは、実は、相手のためでもあります。そして、そういった嫌なことがあったら、そのことを先生にも伝えてください。

 3つ目は、「心身ともにたくましい生徒になってほしい」ということです。まずは、体を鍛えることです。

 体育の時間や部活動など学校生活全体を通して、たくましい体と心を作ってください。たくましい心のある人は、勉強でも運動でも頑張れます。少しぐらいつらくてもやり通してください。

 最後に、今年も、「100点満点じゃなくても良いですが、100%がんばって欲しい」という事を伝えたいと思います。

 

令和4年4月6日

つくばみらい市立伊奈中学校長  長塚 和徳