桜の蕾(つぼみ)

本校にも桜の木があります。葉がすべて落ち,一見すると枯れてしまっているように見えますが,よく観察すると,桜の枝先には蕾がついています。桜の蕾は,夏にすでにつくられていますが,一度,冬の寒さに置かれないと開花しないしくみになっているそうです。
桜の小さな硬い蕾が冷たい風にさらされている姿を目にしていると,冬の寒さに耐えて,必死に春の開花に必要な力を蓄えているようにさえ見えてきます。だからこそ,春の訪れとともに満開に咲き誇る桜の花に,その美しさと力強さが,より際立って感じられるように思うのです。
 この桜の蕾の話は,新たな飛躍や成長のために,必要な力を事前に備えておくことの大切さを表しているように思います。今年度もあと1か月ほどになりましたが、開花を待つ桜の蕾のように、新年度の新たな生活の充実や部活動での活躍などに向けて必要となる力を,十分に蓄えていきましょう。