品について考える ~生徒指導だより「岳」第1号より~

 新年度がスタート、もうすぐ5月となります。そろそろ新しい生活に慣れてきたことでしょう。3年生のみなさんは最上級生として、伊奈中学校をリードしていく立場になり、2年生は上級生として、新入生の面倒を見ていく立場になります。いずれにしても、みなさん一人一人の心境は、まだ多少の不安と期待が入り混じった状態なのではないでしょうか。

 この生徒指導だより「岳」では、生徒のみなさんが、「安全に 気持ちよく 学校生活を送るために」をテーマに発行していきます。皆さん自身も日々、伊奈中の生徒が「安全に 気持ちよく 学校生活を送るために」はどうしたら良いのかを考えて行動してみましょう。

 さて、今回は「品」(ひん)ということについて考えてみましょう。辞典をひくと、「その人の外面に現れた、すぐれた、好ましい様子」とあります。内面が外に出て品となります。3年生は来月に修学旅行を控えています。修学旅行では、様々な人との関りがあります。新型感染症の関係で京都奈良への修学旅行はここ2年間行くことができていませんでしたが、3年前の修学旅行でのことです。生徒は班ごとに京都の街中へ、教員も各ポイントへ分かれます。そんな中、別の学校の生徒から「銀閣寺へはどっちに行ったらいいのでしょうか。」と話しかけられました。道が分かると、
さわやかなお礼の言葉を残して元気に歩いて行きました。ここまでならよくありがちな話しと言えましょう。しばらくして、今度は銀閣寺門前で、やってくる伊奈中生たちの写真を撮ろうと待ち構えていると、先ほどの中学生たちが銀閣寺の見学を終えて門前町をやってきました。無事に着いたようです。その時です。グループの中学生から「先ほどはありがとうございました。」と声をかけられました。とてもきちんとした態度とその自然なお礼の言葉が印象に残りました。何の気取りもなく、ごくごく自然にお礼の言葉が出てくる。品があるなあと思いました。

 「品」というものは、ちょっとした態度や言葉遣いに現れます。立ち居振る舞い、物腰といいます。まだまだ伸び代のある伊奈中生。ぜひこうした「品」が意識されるようになるとさらに素敵な学校になると感じます。品があるとは具体的にはどういう点かを調べてみました。

「品」のある様子とは・・・
・場にふさわしい服装をしている。
・言葉遣いが丁寧である。
・大声を出したり、大きな物音を立てたりしない。
・動作が丁寧。ゆっくりだが堂々としている。
・整理整頓ができている。
・自然に挨拶や返事、感謝の言葉が言える。等々

 こう書き出してみると、周囲のことまで見て考えていること、気遣いや気配りの意識が品につながっているのではないでしょうか。まずは、自分でできることから実践していきましょう。