挑戦し続ける気持ちを持ち続けて ~今年1年を振り返って~

 いよいよ、明日から冬休みに入ります。皆さんにとって、今年はどんな1年だったでしょうか?

 さて、1年を振り返ってみると、今年も、残念ならがコロナに始まりコロナに暮れた1年となってしまいました。しかし、コロナ3年目を迎えた今年は、様々な行事も感染防止対策をしながら、コロナ前の行事が少しずつできたものもあったかと思います。

 具体的には、今年の1月には、現2、3年生合同のスキー宿泊学習を実施したり、5月には3年ぶりに京都・奈良方面への修学旅行を実施したりすることが出来ました。

 

 また、部活動では、総体や新人戦でたくさんの部活が素晴らしい結果を残しました。本当に素晴らしい活躍でした。

 文化面でも、絵画やポスター、作文、自由研究や科学の甲子園でも学校賞を受賞しました。まさに、文武両道の1年だったと思います。本当に素晴らしい自慢の生徒です。

 

 さて、話は変わりますが、今年の流行語大賞を皆さんは覚えていますか?

 そうです。「村神様」です。「村神様」は、プロ野球の東京ヤクルトスワローズの勝利や優勝を導く、神がかった村上選手の活躍を象徴する愛称からきたものです。一般には、今年の村上選手は神がかったと言われていますが、決してそうではないと思います。結果を出すには、様々な努力や工夫、新たな挑戦、科学的根拠に基づいたしっかりとした理論や練習があってのことだと思います。そのことが、今年の成功につながったのだと思います。

 

 今「成功」という言葉を使いました。「成功すること」って何だと思いますか?お金持ちになることですか?いい高校や大学に入ることですか?

 ところで、「成功」の反対語は何でしょう?「失敗」でしょうか?間違いではないと思いますが、少し考え方を変えてみましょう。

「成功すること」の反対語は「挑戦しないこと」「行動しないこと」だと考えて欲しいのです。いい大学やお金持ちを目指すことが目標ならば、そこを目指して成功して欲しいと思います。いや、私はパティシエになりたいから大学じゃなく、専門学校をめざす。そういう人はパティシエになることが成功だと思います。美術や芸術の世界で生きて行きたいという目標があるなら、それが達成できれば紛れもなく成功だと思います。ただ、何を目標と決めたとしても「挑戦」と「行動」が伴わなければ、どこにも到達できないと思います。一歩一歩でいいので挑戦と行動をし続けてください。その先に必ず成功があります。成功は人と比べるものではないと思います。自分なりの目標を達成すること。

 今は何もやりたいこともないし、夢もない。そんな人もいるでしょう。しかし、自分には何もない、価値がないと勘違いしないでください。これから先に出会うこと、出来ることはたくさんあります。とりあえず高校に行ってみる。それでも構わないと思います。進学するという「挑戦」をすることで、あなたは、成功への過程を歩き続けることになります。大切なのは歩みを止めないということ。考え続けることです。

 

 最後にある著名人の言葉を送ります。それは、「トムソーヤの冒険」を書いたアメリカの作家マークトウェインの言葉です。

「20年後に失望するのは、やったことよりもやらなかったことだ。」

 あなた達が挑戦し続ける気持ちを捨てないことを祈りつつ、100点満点ではなくても構いません。100%努力することを続けてほしいと思います。これで、今日の挨拶を終わります。

 では、皆さん良いお年をお迎えください。

 

令和4年12月23日

つくばみらい市立伊奈中学校長  長塚 和徳