教科の枠を越えてわくわくする学びを創る ~講師を招いて研修~

「つくばみらい市には、どのようなモビリティ(移動手段)が必要だと考えられますか。」

 6月26日(月)15時、第一理科室に集まった本校の全教員を前に、茨城県教育研修センターの講師が問いかけた。

 

「市に本屋がないので、移動図書館があったらいい。」

「本を載せた車が、音楽をかけながら走るといい。」

 グループになった、専門教科の違う教員がアイディアを出し合った。

 

 続いて、本校の「総合的な学習の時間」のカリキュラムについての見直しをした。

 講師より、

「伊奈中学校のカリキュラムは、1・2年生では職業に関する内容、1年生の後半ではつくばみらい市に関する学習、3年生はSDGSの内容を取り上げている。1つ1つ魅力的なのだが、3つの内容を関連付ければもっとわくわくする内容になるのでは。」

と提案があった。

「1年生で、働く人にアンケートする際に『あなたにとって、魅力的なつくばみらい市とはどんな街ですか?」と聞く。」

「どんなSDGSの取組をしているか、2年生の企業訪問で聞いてくる。」

「魅力ある街作りを考えて、市に提案したり、市長さんプレゼンをしてみる。」

 本校の教員が、年間計画の書かれた表を囲んで、検討を始めた。

 

 講師は、

「総合的な学習の時間についての研修を要請されるようになってきた。教科の枠を越えて、子どもの学びを充実させようという現れだと感じている。ふだんは自分の専門教科の視点で考えることが多くても、他教科の先生と話をすることで授業が広がる。」

と話す。

 

 参加した教員は、

「教員が与えるだけの授業でなく、子どもが考えることができる授業を創っていきたい。」

「来年度の総合的な学習の時間の計画を立てながら、今年度、できることもあることが分かり、有意義だった。」

と話していた。

 

 研修を企画した研究主任の教員は、

「あっという間で、もっと検討する時間がほしいくらいだった。例年は学年末の慌ただしい中で検討してきたが、来年度に向けてじっくりと検討できたことが何よりの収穫。」

と振り返った。

 

「本校の総合的な学習の時間の計画を練り直す機会となり、来年度に生かすことができた。さまざまな教科の教員がアイディアを出し合って、生徒がわくわくする授業を創っていこうとする、このような時間を大切にしていきたい。」

と小松﨑校長。