7月21日(金)16時50分。体育担当の教員が、プールのろ過装置の電源を落とした。
水泳学習が始まった6月26日(月)以降、日夜、轟音を響かせながら動き続け、プールの水をきれいにし続けてきた装置が止まり、プールに静寂が訪れた。
「きれいなプールだよね。」
「アシスト会の方と、雨の日にプールを掃除したからだ。晴れてる日より何倍も効率がよかった。」
「教室に入れない生徒が、プールを楽しみにしてくれてた。」
「プールの管理人のように、掃除をしてくれた生徒もいたよね。」
プールを見ながら、語り合う体育担当の教員。
プールの水は、油断するとあっという間に藻が発生し、水が緑になってしまう。
炎天下に数時間連続する水泳学習の指導。午前中、ずっとプールにいることもある。休日も交代で消毒剤を注入したり、プールサイドの掃除をしてきた体育担当の4人。どれほどの苦労があったことだろう。
明日から夏休み、水面を渡る風はさわやかであったが、4人の表情は充実感とちょっぴりさみしそうにも見えた。