「学校に来ることができて、うれしいです。今日はみなさんといっしょに、いい時間にしていきたいと思います。」
10月14日(土)9時、体育館。バンドグループ「ROTH BART BARON」のボーカル、三船雅也さんが、市内4中学校の吹奏楽部員を前にあいさつ。
4中学校の吹奏楽部員は、楽器ごとに教室に分かれて、練習を始めた。
「映画が好きです。ドラマも見ます。」
図書室では、各校のトランペットを担当する生徒が、自己紹介をしていた。
「コンクールで顔を合わせることはあっても、こうしていっしょに練習することはない。トランペットを吹く中学生が、市内にこんなにいるって幸せだよね。」
と、ミュージシャン。
「きれいな音を出すにはどうしたらよいかって言う質問をいただきました。」
3階の多目的室では、生徒の質問にミュージシャンが答えていた。
「自分はどんな音がきれいと思うのか、この曲でどんな音を出したいのかイメージできるように、自分の好きな奏者でもいいし、誰かの演奏を聴いて、その場で得られる空気感を感じてほしい。」
被服室でも、ミュージシャンが生徒の質問に答えていた。
「リードミスをなくすにはどうしたらよいですかという質問の答えは・・・いいリードを使うことです!」
「(笑)」
クラリネットとフルートを担当する生徒たちは、クラリネットは「リードが命」であり、リードを1週間に3本ずつローテーションしながら使うことを勧めるミュージシャンの話に聞き入った。
「唇に、ミリよりも小さい、ミクロン単位の大きさの空間を作って、息をコントロールしなくちゃならない。だから、ホルンは難しい。口だけでなく、腹筋も使ってね。」
ホルンを担当する生徒を前に、ミュージシャンがアドバイス。大きくうなづく生徒。
調理室では、ホルン担当の生徒とミュージシャンが、ティッシュペーパーを息で吹きかけて、壁で固定する練習中。
11時からは、体育館に再び集まり、合奏。
「曲がみんなの血肉になってきた気がして、楽しかった。」
と指揮をした三船さん。
「慣れてきたら、周りの音を聞いてみよう。他人を気にすることができるようになる。その余裕が大事。」
と、アドバイス。
「前回よりも生き生きと表現できるようになりました。今回演奏する『MIRAI』という曲は、シャープやフラットが多く、難しい曲です。来月の本番に向けて練習に励み、来春のコンサートで演奏する『リバー・ダンス』という曲と共に、成長していきたいです。」
と練習を終えた吹奏楽部長。
次回の市内4中学校吹奏楽部の合同演奏会は、11月11日(土)に日本スポーツ振興パークみらい体育館で行われ、演奏が収録される予定になっている。