「伊奈中学校の周りは、自然が豊かですか?」
11月22日(金)2校時、第1理科室。理科の教員が3年2組の生徒に質問していた。
「生物がいっぱい」
「動物の足跡がある」
学校周辺の観察に行くことになった。理科教員より、双眼鏡の使い方の説明を受ける。
「耳を澄ませてみて」
屋外に出た生徒たち。耳を澄ますと、野鳥の声が聞こえてくる。
「自然と一体化します。堤防沿いの植物を1つ選んで、3分間その植物になり切ります」
座ったり寝転んだり、思い思いの姿勢で植物と一体化。
「太陽の光がぽかぽか気持ちよかった。」
「鳥の声が聞こえてきた。」
感じたことを記録する生徒たち。
3校時、茨城県環境科学センターの方の話を、オンラインで聞く。
「人間には五感がある。その五感を使って自然を感じてほしい。生き物と人間がバランスよく生活できる方法を考えてほしい。」
続いて、中通川、牛久沼の水、しょうゆを10000倍に薄めた水をくらべて、汚れている水はどれかを実験を通して考えた。
においをかいだり、CОD(化学的酸素要求量)や透明度を測定したり。
透明度が高く、人間にとっては必要なしょうゆのCОDが高かった結果を考察。
授業を終えた生徒は、
「中通川を橋の上から見たときは汚れて見えたけど、透明度は高かった。自然と人間の関係を考えるうえで、科学的調査は、魚などの生物にとってその川がどのくらい汚れているかを調べることができる。」
「人間だけが過ごしやすい社会ではなく、植物や動物などにも過ごしやすい社会になってほしいと思った。」
と振り返った。
授業者の理科教員は、
「生物のとっての水の汚れは、人間の考える汚れとは違う。自然と人間の関係を考えていくときに、人間だけでなく生物にとってもよい環境を考えていくことが必要であることが実感できたようだ。」
と話していた。